先日、2017年度のJ2リーグのレギュラーシーズンが終了いたしました。
そこで今回は2017年度J2リーグにおけるクラブ別の観客動員数とスタジアム稼働率について調べてまとめてみることにしました。
2017年度のJ1リーグ観客動員数やスタジアム稼働率のデータはこちら
【2017年度】J1リーグの観客動員数は前年比19万人増!神戸はポドルスキの加入で歴代最多の観客動員数を記録
それでは早速2017年度J2リーグにおける観客動員数とスタジアム稼働率について見ていきましょう。
観客動員数1位は名古屋グランパス
まずは2017年度における観客動員数の合計と平均観客動員数についてみていきます。
データはJ. League Data Siteのデータを基にしています。
以下がまとめたデータになります。
2017年度J2リーグにおける観客動員数第1位に輝いたのは名古屋グランパスでした。
ホームスタジアムにおける観客動員数の合計ではJ2チーム唯一の30万人超えを達成しています。
J2全体の観客動員数は322万人であるので名古屋グランパスの観客動員数32万人はJ2観客動員数の10%を占めていることになります。
J2リーグのチーム数は22チームであることを考えると如何に名古屋グランパスの観客動員数が凄いかわかります。
合計の観客動員数では名古屋、松本山雅、千葉、アビスパ福岡の4チームが観客動員20万人超えを達成しています。
前年比の観客動員数
前年度の2016年シーズンとの比較は以下のようになります。
(クリックして拡大してください)
前年比をみてみると2017年度における観客動員数上位7チームの内1位の名古屋グランパスを除く6チームが2016年度から観客動員数が減少していることがわかりました。
特に松本山雅は2016年度から観客動員数を3万人も減少しています。
これは順位の違いが影響しているのだと思われます。
2016年度は最後まで優勝争いをしていたこともあり観客動員数は多かったが今年は優勝戦線に早くから脱落したことが観客動員数減少につながったのではないでしょうか。
2016年度から観客動員数が減少している6チームの内、福岡と湘南はJ1から降格してきたチームです。
やはりJ1からJ2に降格すると一部のファンが離れてしまったり、知名度のある相手チームが少なくなったりといった影響があるのだと思います。
その中で例外なのが名古屋グランパスです。
名古屋はJ1からJ2から降格してきましたが観客動員数は2016年度から増加しています。
もちろんJ2の方がJ1よりもホームゲームが4試合多いです。
よって平均の観客動員数では約2000人の減少傾向ですが、合計では2万人増といった結果にまっています。
前年度から平均観客数が一番増えたチームはV・ファーレン長崎で+1316人でした。
(長崎の2016年度の観客動員数などが赤文字になっているのは水増しがあったからです。)
水増しがなければ、その数字はもっと増加傾向にあったかもしれませんね。
増加した要因としては順位が2位と良かったことと高田社長のマネジメントが良かったことが挙げられると思います。
スタジアム稼働率
最後にスタジアム稼働率についてです。
スタジアムの収容人数は色々なサイトをみているとどれも違った数字で書かれていました。
今回はJリーグの公式サイトに掲載されているスタジアム収容人数を基にスタジアム稼働率を計算してみました。
(名古屋グランパスは豊田スタジアムとパロマ瑞穂スタジアムの二つのスタジアムを使用していたので計算は別途行いました。表ではパロマ瑞穂スタジアムの収容人数を掲載しています。)
以下がそのまとめた表になります。
2017年度のJ2リーグにおけるスタジアム稼働率第一位はファジアーノ岡山の61.2%でした。
観客動員数の合計ランキングでは5位の岡山でしたが、スタジアム稼働率ではJ2の所属チームでは唯一の稼働率60%を達成しています。
2位は59.7%で松本山雅FCです。
昨年度に比べて観客動員数は3万人以上、平均観客数でも約1750人も減少していますがそれでも第2位にランクインしています。
3位は55.4%で名古屋グランパスです。
名古屋グランパスはホームスタジアムが二つあったので別々に計算してみました。
豊田スタジアムの収容人数は名古屋グランパス公式サイトに掲載されている情報を基にしています。
データをみていただけるとわかるように豊田スタジアムの方が2.1%ですがスタジアム稼働率が高いことがわかります。
豊田スタジアムで開催した8ゲームのうち、岐阜、京都、松本山雅、横浜FC、千葉の5ゲームがパロマ瑞穂スタジアムの収容人数よりも多くの観客動員数を記録しており、豊田スタジアムでのゲーム開催は成功しているといえるでしょう。
(他、ホームスタジアム以外で試合を行った3チームのデータは以下の通り)
J2チームの平均スタジアム稼働率はわずか33.6%でした。
この結果は厳しき受け止める必要がありますね。。
ディビジョン2のリーグとはいえ、50%未満というのは非常に厳しい結果であると思います。
特に稼働率50%以上のチームが5チームは寂しいですね。
また、気になるデータとして本年度リーグ2位の長崎のスタジアム稼働率が29.3%であるという事です。
一部のゲームを除いてスタジアムはガラガラだという事を表しています。
その一方で、J1昇格を決めた試合では収容人数22,407人、稼働率110.6%といった数字も叩き出しており、観客を呼べる可能性は十分あることもわかります。
仮にJ1に3年ほど定着できた場合にはスタジアム稼働率が70%ほどまで上昇する可能性は十分にあるといっても過言ではありませんね。
スタジアム稼働率で20%を下回ったチームは愛媛、讃岐、東京Vの3チームです。
四国の2チームが稼働率20%を下回っているのはサッカー人気がまだ四国には浸透していないのか、あるいはマーケティング努力が十分ではないのか?
いずれにしても稼働率20%を下回っているのは経営努力が不足していると言われても反論できませんね。
東京Vに関しては味の素スタジアムをホームスタジアムとして使用している環境下においてはスタジアム稼働率が上昇する見込みはないよう思えます。
ちなみに収容人数が7,000人、要するに味の素フィールド西が丘の収容人数(7258人)を超えた試合はたったの4試合だけでした。
これだけ考えるとホームスタジアムをJ2ライセンスの1万席以上あるほかの駒沢(約2万席)にホームスタジアムを変えても良いかもしれませんね。
(今年度最高は最終節徳島戦の14541人)
稼働率が70%を超えているチームがいないのが残念です。
J1ではなくJ2といったカテゴリーであることも少なからず影響しているとは思います。
しかし、それでも稼働率50%に満たないチームが17/22チームというのは何か問題がありそうですね。
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