過去と比較しても過酷なW杯イヤーACL出場チームの過密日程を考察

スポーツ

「ACLの出場を辞退しろ」、「やる気がないなら出るな」、「過去のACL出場チームも条件は同じ」

このような批判が今年の柏や川崎F、C大阪に浴びせられていた。

また、先日行われたスルガ銀行杯でC大阪がほぼメンバーを入れ替えて若手主体で試合に挑み破れたため、さらに多くの批判がC大阪に浴びせられた。

その中でも大きな議論をよんだものが以下のtweetである。

他にも以下のようなtweetもあった。

しかし、これらの批判tweetにはW杯イヤーの過密日程という重要な考えが抜けている。

ACLの出場枠はもちろん大事であるが、W杯イヤーの過密日程とJリーグの日程の組み方を考慮せずに柏やC大阪、川崎Fを批判することは間違えている。

ここでは如何に2018年度のシーズンが過去のシーズンと比較して厳しい日程なのか過去のACL出場チームの日程と比較してみていきたい。

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ACLチームの過密日程

下の画像は2018年度におけるACLに参加したJ1チーム(川崎F、鹿島、C大阪、柏)のスケジュールである。

クリックして拡大可能

 

次に
中2日を赤色
中3日を黄色
でマーカーをした場合のデータがこちら

ご覧のように三月末に行われた国際Aマッチデーの後に連戦が続いていることがわかる。

ちなみにACL出場チームの最大の連戦試合数は以下の通り

  • 川崎:11連戦
  • 鹿島:12連戦
  • C大阪:11連戦
  • 柏:11連戦

このようにACL参戦チームの多くが過密日程の中で2018年度のシーズンを戦っていた。

(ルヴァン杯予選参加チームの大半は最大15連戦)


ここで一部炎上しかけたニート鈴木氏の発言を見てみたい。

C大阪の「日程はACL出場4チーム」とも同じ。

この部分についてはニート鈴木氏のtweetした通り4チームの日程に大差はない。

一方で「むしろPOの柏よりマシ」という発言についてはどうだろうか?
柏はACLのPO(プレーオフ)を戦っているがPOが行われた日は1月30日である。
(画像では1月13日となっているが正しくは1月30日)

このPOにより柏のオフは大幅に少なくなったことは事実だろう。

では実際のオフの長さはどうだろうか?
柏は2017年12月23日に天皇杯の横浜FM戦に敗退し、そこからオフに。
その後1月11日に始動し1月30日のPOを戦っている。

つまり柏のオフ期間は12/24~1/10までの18日間という事になる。

 

一方のC大阪は2018年1月1日の天皇杯優勝後からオフに入り、1月15日にチーム始動記者会見が行われている。

つまりC大阪のオフ期間は1/2~1/14までの13日間ということになり柏レイソルよりもオフが短いということになる。

このように2クラブ間のオフ期間を比べるとニート鈴木氏が発言した「むしろPOの柏よりマシ」の部分は間違っているといえるだろう。
もちろん2クラブのどちらオフ期間の短かったかを言いたい訳ではない。
どちらのチームも約2週間といった短いオフ期間しかなく心身ともにリフレッシュできない状態で新シーズンに挑んだという事実をここでは知ってもらいたい。

 

 

中2日と中3日で行われた試合数の統計も出してみた結果もまとめておいたので参考までに。

中2日で試合が行われた回数

  • 川崎:8回
  • 鹿島:8回
  • C大阪:5回
  • 柏:5回

中3日で試合が行われた回数

  • 川崎:6回
  • 鹿島:8回
  • C大阪:10回
  • 柏:8回

過去のACLに参戦したJリーグチームの日程と比較

ここでTwitterで過去のACL組も2018年度と同じ様な苦しい日程の中で結果を残してきたというtweetがいくつか見られたので実際に過去にACLに出場したJリーグのチームの日程を確かめてみたい。

 

以下の表が2017年度のACLに出場したJリーグチームの5月末までの日程である。

クリックして拡大

 

ちなみに2018年度の日程はこちら

見ていただけると一目で日程の過密差が2017年度と2018年度とでは違う事がおわかりいただけるのではないだろうか?

2017年度の各チームの最大連戦数は

  • 浦和:5連戦
  • 川崎F:6連戦
  • 鹿島:6連戦
  • G大阪:7連戦

2018年度のW杯イアーと2017年度の日程を比較すると如何に2018年度の日程が連戦続きで厳しいものかがよくわかる。

2018年度は2017年度にACLを戦ったチームの日程よりも最大2倍もの連戦が続いていたのであり、選手のターンオーバーは致し方がないことだと思う。

実際にC大阪の場合はアウェイのブリーラム戦ではほぼ主力メンバーを遠征に帯同させずにターンオーバーを優先させている。

これについては実際にブリーラムに0-2と完敗したことからC大阪に多くの批判が届いた。
「勝つ気がないなら辞退しろ」や「ACLを舐めすぎ」といった類の批判である。

しかし2017年度の日程と比較した場合、ターンオーバーという行為自体は間違っていないのではないはずだ。

タイのムシムシとした高温のアウェイに連戦で疲れが溜まっている選手よりもフレッシュな選手でメンバー構成するということに問題はないと考えられる。
実際にタイで行われたアウェイのブリーラム戦は7連戦も丁度4戦目であり、連戦の中盤であった。
このことも考慮してC大阪のターンオーバーを考える必要がある。

もう一度いうが、2017年度は最大でも7連戦ほどの余裕のある日程だったが2018年度は11連戦の他に7連戦をこなすチームもあったということは考慮しないといけない。
セレッソは11連戦の他に7連戦があり、5月末までに21試合を戦っている。
21試合は2017年度の浦和と同じ消費試合数ではあるが連戦の数が全くといって違う。

中2日の数が圧倒的に違うことがみてわかる。

このように2018年度のACL出場チームの日程を2017年と比較することで如何に2018年度の日程が厳しいものかわかっていただけたと思う。

カップ戦でのターンオーバーは当たり前

このように2018年度の日程はW杯Yearということもありとてもタイトなスケジュールで戦う必要があったことを考慮する必要がある。

どのチームも過密日程の中で一番勝てる確率を考えた上でターンオーバーをしているはずであり、ACLを軽視している訳ではないだろう。
ニート鈴木氏はC大阪がターンオーバーを使用したことに対して以下のようにも述べている。

「ACLでも2軍送って」とあるがターンオーバーをした結果今まで出ていないフレッシュな選手を起用いただけで別に2軍ではない。

さらにインデペンディエンテ戦は連戦の7月から8月25日まで続く12連戦の中盤であり、ターンオーバーをしても仕方がない状況である。
それでもリーグ戦と同じメンバーを起用しろ、というのは選手をまるでFIFAやウイニングイレブンのゲーム内プレイヤーだと勘違いしている様に捉えられても仕方がない。

この湿度と気温の高い夏にはそれ相応のターンオーバーは必要であるということ少しは考えていただきたいものだ。

 

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